ドイツ、アメリカなど国が異なれば、日々の数値や単位、たとえば気温・距離・重量などに違いがあり、誰もが面倒だなぁ~と感じてしまうかも。華氏( °F)と摂氏(°C)、マイル、オンス(oz、fl oz)等。さらに同じ単位でも、製菓や料理ではアメリカの軽量カップは、日本と異なり1カップ240mLで、微妙に違い換算するのが面倒になります。頭の体操にはなりますが。もし日々換算する面倒を避けたいなら、いっそのこと、異なる計量方法に応じて、計量器具を変更してしまう手もあります。計量スタイルにあわせて道具を変えてしまえば、いちいち換算する必要はありません。欧州では実用的で素敵なデザインの調理器具も多種ありますので、レシピにあわせて調理器具を変更するのも楽しくなります。
1.ある日のオンライン授業 アメリカの高校FOOD PREPARETION
1)Cinnamon Raisin Bread (at home): FOOD PREPARATION
イリノイ州では、COVID-19予防策のため、2020年3月中頃から引き続き9月以降も、オンライン授業が続いています。新学年の書籍や教材の引き取りは、日程と時間帯を分散して学校へ受け取りに行く流れとなりました。指定された時間帯に、車で入校し、指定されたエリアで待機すると、学校スタッフがトランクに積んでくれるので、生徒達が校内に入ることはありません。様々な教材のなかに、FOOD PREPARETIONの教材も含まれていて、事前アンケートから不足した調理器具や生鮮除く食材の数々が準備されていました。
当日の授業の前には、調理方法のコツをまとめたビデオが生徒宛てに送られ、だいたいの流れを把握しておいてねとのこと。
今回のFOOD PREPARETIONの授業では”Cinnamon Raisin Bread”を作ります。その前の授業は、小麦粉を練って塊にしたものを切り分けるというものでした。FOOD PREPARETIONとは、アメリカの高校での家庭科のような授業です。オンライン授業により各家庭で作るので、出来上がりの作品はまるまる家族で食べます、ふふふ。
引用:Cinnamon Raisin Bread Lab Tips (at home) FOOD PREPARATION
2)アメリカのお菓子作りの計量カップやスプーン
アメリカの計量では、日本のように重さではなく、計量スプーンや計量カップで主に計量します。ドイツやヨーロッパのレシピでは、砂糖や小麦粉などの非液体はグラムで表示されていますが、ヨーロッパの計量カップにはそもそも砂糖などの一般的な成分の重量を示す目印がついているものがあるので、換算するのが面倒であれば、ヨーロッパの計量カップを使うと楽です。
アメリカ | 日本 | |
1カップ | 240mL | 200mL |
大さじ1 | Tbsp,tbsp,tb,t(table spoon)15mL | 15mL |
小さじ1 | tsp5(teaspoon)5mL | 5mL |
便利な2-Cup Measuring Cup。
1/3-Cup Measuring Cup
3)オーブンの温度 アメリカ
アメリカのオーブンでは、一般的にFahrenheit(°F)が初期設定として用いられています。Celsius(°C)とは異なりますので、温度換算が必要になることもあります。計算式もありますが、簡単なのは、グーグルで温度換算を検索すること。数値を入力するだけで換算できます。
[°F] = [°C] × 9⁄5 + 32 ←換算式
換算例
Fahrenheit(°F) | Celsius(°C) | 目安 |
0 | -17.78 | |
32 | 0 | |
100 | 37.78 | 100°Fを超えると体温で”発熱”があるという定義 |
248 | 120 | オーブン低温 |
320 | 160 | オーブン低温 |
338 | 170 | オーブン中温 |
374 | 190 | オーブン中温 |
392 | 200 | オーブン高温 |
425 | 218.33 | オーブン高温 |
482 | 250 | オーブン高温 |
ドイツをはじめ欧州ではオーブンが日本と同じ摂氏表示だったのですが、アメリカでは華氏表示のため、必要に応じて換算しなくてはなりません。もちろん電子機器なら設定で温度表示を変更することはできますが、日本・欧州・アメリカのレシピ毎に設定を変えるわけにもいかず。結局、メモ書きをオーブン近くに添付したり、携帯で換算したりしています。
4)できあがり
娘が通う高校では、通常の授業とは異なり、オンライン授業では授業時間が短く35分しかありません。これはパソコンを長時間見ることへの親からの反発があったそうで、通常の授業時間よりかなり短く設定されることとなりました。そしてこの短い授業時間に内容を詰め込まなければならないため、あらかじめ休憩時間の間に、使う材料や調理器具を準備し、自分でわかりやすいように配置し、授業に臨みます。レーズンはあらかじめ授業が始まるまえに、お湯で戻しておきます。
授業では全体向けの講義と、先生と個人のチャットが代わる代わる連動して進んでいくとか。そして・・・レシピ通りに進めている様子。授業中は邪魔しないよう親は別の部屋へ移動します。多少失敗してもOK!OK!
そして、完成~~~!レーズンたっぷりのシナモンブレッドです!
早速放課後、おやつにいただきました。手作り感があふれていますが、シナモンとレーズンが効いていて、とても美味しいです。ま、まぁ、砂糖が1/2カップ入っていることに、気がつかないふりをする私達・・・。