マサチューセッツ州ボストンは、アメリカで最も古い都市のひとつです。アメリカ独立戦争とアメリカ建国の歴史舞台となったボストンは、豊富な史跡と現代に渡りアメリカ北東部の文化および金融の中心地としての魅力により、年間を通して多くの観光客が訪れています。
１．Boson市内のアクセス
１）公共交通機関MBTA
ボストンの歴史的な観光名所は、ほぼダウンタウンエリアに集約しています。”ボストンの公共交通機関の利用者数はアメリカ国内で 4 番目の高さ”という（＊１）ことや、通勤に公共交通機関利用者が三分の一以上という統計があることからも、ボストンの公共交通機関MBTAは、ボストン市民にとって身近な日常の足となっていて、観光客にとっても比較的利用しやすい部類に入るかと。
観光においては、車で移動する手段の他に公共交通機関での移動も検討に入れることができます。
ボストン市内の公共交通機関は、Massachusetts BayTransportation Authority（MBTA）が運営しています。Tと呼ばれる全米最初の地下鉄に、近郊列車、路線バス、フェリーまで包括していて、乗り換えの際は、最大2回まで乗り換え可能かつ最も高い運賃のみ支払えばよいというシステムです。
Standard One-Way Faresは、Subway One-Way $2.40、Local Bus One-Way $1.70となっています。
地下鉄＋路線バス＋Silver Lineの利用可能な1-Day Passは、$11.00です。7-Day Passは、$22.50となっています。
行き先と目的地がわかっていれば、MBTA公式サイトで運賃計算が可能です。→https://www.mbta.com/fares
（＊１）American Public Transportation Association「2022-Q4-Ridership-APTA.pdf」（https://www.apta.com/wp-content/uploads/2022-Q4-Ridership-APTA.pdf）参照 2022年年間公共交通機関乗客数 1位New York City Transit Authority、2位Chicago Transit Authority、3位Washington Metro Area TA、4位Massachusetts Bay Transportation Authority
２）ボストンでのUberの利用
観光旅行やビジネスなど時間を有効に使いたい際の移動手段としては、タクシー、Uber、Lyftが最適の場合があります。ちなみにBoston Logan International Airportからダウンタウンまで、Uber料金の目安として約20～30ドルです。
空港内には、ライドシェアアプリのピックアップエリアへの案内標識があり、わかりやすいです。
ボストンのダウンタウンでは、場所や時間帯に左右されますが、Uber、Lyftをつかまえるのは、やや大変な時があるかもしれません。NBC10ボストンTVによると、約20分あるいはそれ以上の待ち時間が生じることもあるとか。そのため、あらかじめスケジュールが決まっている際には、Uberの事前予約サービスを利用するなどすると時間のロスを避けることができます。
２．Bostonおすすめ人気観光スポット
１）The Freedom Trail
ボストンには、アメリカ独立戦争とアメリカの建国に関する国家的に重要な史跡が点在しています。それらの歴史的に大切な史跡のうち16ヶ所をトレイルとして、1951年にボストン市民により維持、保存されたものがThe Freedom Trailです。ボストンの代表的な観光体験のひとつとなっています。
The Freedom Trailの全長は、約2.5 マイル (4.0 km)です。Freedom Trail® Foundationによる公式サイトでは、The Freedom Trailの概要、各ツアー紹介、地図などが網羅されています。
公式サイト→Outbound Link 
https://www.thefreedomtrail.org/
①16の国家的に重要なボストンの史跡
16ヶ所の重要な史跡は、Boston Common、Massachusetts State House、Park Street Church、Granary Burying Ground、King’s Chapel & Burying Ground、Boston Latin School Site/Benjamin Franklin Statue、Old Corner Bookstore、Old South Meeting House、
Old State House、Boston Massacre Site、Faneuil Hall、Paul Revere House、Old North Church、Copp’s Hill Burying Ground、USS Constitution、Bunker Hill Monument となります。
これら１６か所を巡るトレイルが、The Freedom Trailです。
②最も人気で入門編ともいえるツアー”WALK INTO HISTORY®”
ツアーは色々なものが開催されていますが、たとえばWALK INTO HISTORY®は、所要時間90分、約1マイルです。チケットは公式サイトhttps://www.thefreedomtrail.org/から購入できます。出発地点は、Boston Common Visitor Information Centerです。
ツアー料金
| Adult | $17 |
| Senior/Student | $15 |
| Child (Ages 6-12) | $8 |
| Child (Under 6) | Free |
③FREEDOM TRAIL TOUR APP
自由な時間に、好きな順路で、フリーダムトレイルをまわりたい方におすすめなのが、公式アプリの”FREEDOM TRAIL TOUR APP”。こちらは、GPSによる自動音声システムに、歴史家や学者のゲストインタビューを含む音声コンテンツなどで構成されていて、アプリの料金は$9.99です。Freedom Trail® Foundation公式サイトから購入できます。https://www.thefreedomtrail.org/tours/freedom-trail-tour-app
２）全米最古の球場Fenway Park
MLBボストン・レッドソックスの本拠地球場であるFenway Parkは、現存するMLB球場のなかで最古の球場として有名です。
歴史ある球場は”America’s Most Beloved Ballpark”と親しまれていて、MLB公式が開催する球場ツアー”FENWAY PARK TOURS”では、なんとWarning track内に入場できるツアーもあります。現役のMLB球場に入場できる貴重なチャンス！！です。
公式球場ツアーについては、弊サイトの Read the Blog 
「Bostonおすすめ人気観光スポット.２－FENWAY PARK TOURS」ブログをどうぞ。
３）Faneuil Hall Marketplace
Faneuil Hall Marketplaceは、North Market、Quincy Market、South MarketそしてFaneuil Hallの歴史的な４つの建造物から構成されています。
①Faneuil Hall
1742年に建設が完了、常設市場と会議場からなる複合的建造物でした。アメリカ独立戦争の際、ボストンのタウンミーティングホールとして重要な役割を果たします。イギリスの圧政に対する反対を表明し、イギリスからの独立を奨励した場所として有名です。「no taxation without representation.」（代表なくして課税なし）は、アメリカ独立戦争のスローガンのひとつとなりました。アメリカ独立戦争後も、奴隷制度、女性参政権、公民権、反戦抗議など政治的、社会的な活動を開催する場所として、アメリカの歴史を反映する重要な会場として使用され続けています。
Faneuil Hallは、ボストン市が所有し、The Great Hallは史跡としてthe National Park Serviceにより管理されています。Faneuil Hallは現在ショッピングセンターの一部となっていて、Faneuil Hall Visitor Centerとショップが1階、The Great Hallは2階にあります。The Ancient and Honorable Artillery Companyは4階です。
入場無料。1966年にU.S. National Register of Historic Places、1960年にU.S. National Historic Landmarkとして登録されています。
Faneuil Hall
1 Faneuil Hall Sq. Boston, MA 02109
Sunday: Open 11:00 AM – 4:00 PM. Monday – Tuesday: Closed. Wednesday – Saturday: Open 11:00 AM – 4:00 PM.
②Quincy Market
1826年に建設されたQuincy Marketは、現在は巨大なフードコートへと姿を変えています。Faneuil Hallと同様に、 1966年にU.S. National Historic LandmarkとU.S. National Register of Historic Placesに登録されました。
50を超える飲食店、小売り業者がひしめきあい、多くの地元と観光客が訪れる人気スポットです。とても賑やかでガヤガヤしています。大道芸や市民イベントが開かれています。
ドームはフードコートの座席エリアとなっていて、壁の上の方に初期の食料品店などの看板が飾られています。
フードコートでは、地元で人気のフードショップが複数営業していて、お店の種類や詳細については、Faneuil Hall Marketplace公式サイトにて、確認することができます。→ https://faneuilhallmarketplace.com/dining
Quincy Market
4 South Market St, Boston, MA 02109
Quincy Marketには、新鮮な魚介類を販売するショップの他に、スイーツ系、メキシコ料理、Italian、Asian Foodなど様々です。見逃せない人気料理のひとつとして有名なのが、中ほどに位置するBoston Chowda。伝統的なNew England-style foodsを提供していて、Award-Winning Clam Chowderは一押し！人気の一品です。
Bread Bowlも定番人気商品ですが、色々な食を味わいたいために少しお腹に余白を残したい方、ボリュームをおさえたい方にはクラムチャウダーカップ入りがおすすめです。
４）Boston Sign
Samuel Adams Statueの西、Congress Stを渡って、階段を上った左手にある写真撮影スポット。Faneuil Hall Marketplaceから徒歩すぐです。
Boston Sign
28 State St, Boston, MA 02109
５）Sam Adams Downtown Boston Taproom
“Samuel Adams”は、ボストンの代表的な地ビールのひとつです。
もしボストンダウンタウン観光のついでに、Samuel Adamsのビールが飲みたくなったなら、ダウンタウンにあるサミュエル・アダムズのビアホール”Sam Adams Downtown Boston Taproom”が便利です。
Boston Beer Companyのビールブランドで、サミュエル・アダムズのビアホール”Sam Adams Downtown Boston Taproom”は、Samuel Adams Statueのすぐ南に顔を向けると目に入ります。Faneuil Hall Marketplaceから徒歩すぐです。
全米ベストセラー商品の”サミュエル・アダムズ”は、アメリカ有数のクラフトビールのひとつとしてあげられています。主力商品は、1985年に発売が開始されたSamuel Adams Boston Lagerです。
ちなみに、Samuel Adams Boston Breweryは、ボストン郊外Jamaica Plainにあります。
Sam Adams Downtown Boston Taproom
60 State St, Boston, MA 02109
６）Harpoon Brewery
ボストンの代表的な地ビールのひとつです。Samuel Adams Boston Breweryがボストン郊外にあるのに対し、Harpoon Breweryは、South Boston Waterfrontにあり、ダウンタウンから比較的アクセスしやすくなっています。
私たちは、今回Boston Tea Party Ships & Museumからuberで向かいましたが、車で約6分ほどでした。
ぱっと見、周囲の雰囲気と建物の外観に、Breweryがあるようには見えず、場所あってるかな？と思うかもしれませんが、建物の二階にちらりBEER HALLが見えると正解の建物です。
Harpoon Brewery
306 Northern Ave, Boston, MA 02210
公式サイト→ https://www.harpoonbrewery.com/boston-brewery/
BREWERY TOURS & TASTINGS（Monday- Friday開催）のガイド付きツアーのチケットは、オンラインで事前購入あるいは当日先着順で現地購入となっています。ただし完売となることもあるため、必ず参加したい場合は公式サイトからオンラインで事前予約購入がおすすめです。ツアー所要時間は約30分ほど、一人当たり＄５です。土日は約50分のツアーがあります。
時間がない方、次の予定がある方、とにかくBreweryでHarpoonのビールが飲めれば満足という方には、Harpoon Brewery BEER HALLがおすすめです。予約はできず先着順ですが、Harpoonの色々な種類のビールを味わうことができます。
お得に飲みたい方には”four flights”というビールセットもあります。4種類のビールをセットで注文でき、カスタマイズもできます。
カウンターのスタッフさんは、とてもフレンドリーでてきぱきしていました。
７）Boston Public Library
Boston Public Libraryは、アメリカ最古の大規模な公立図書館です。1848年に創立されたBoston Public Libraryは、歴史的な文化施設であり、ボストンのランドマーク的存在です。貴重なコレクションを所蔵し、文化遺産として役割を果たし続け、地元だけでなく観光客も大勢訪れる人気スポットのひとつとなっています。Boston Public Library公式サイトによると、年間約４００万人もの来館者を計上しているそうです。
建築家Charles Follen McKimによる歴史的な建物は、美しく壮大で、”Bates Hall“はみどころのひとつとなっています。
Boston Public Library
700 Boylston St, Boston, MA 02116
https://www.bpl.org/
月～木曜9:00AM – 8:00PM、金土9:00AM – 5:00PM、日11:00AM – 5:00PM
入場無料。
８）Old State House
Boston Signから南へすぐ、Faneuil Hall Marketplaceから徒歩数分のところにあります。
1753年に建設されたボストンに現存する最古の公共建築物です。現在は歴史博物館となっています。
1770年ボストン虐殺事件の現場であり、1798年までthe Massachusetts State House（旧マサチューセッツ州会議事堂）でした。
入場には、Old State House とOld South Meeting Houseの2ヶ所共通の入場チケットが必要で、大人＄15他となっています。
The Freedom TrailのHistoric Sitesのひとつです。
Old State House
206 Washington St, Boston, MA 02109
https://www.revolutionaryspaces.org/
９）Old South Meeting House
Old State Houseからさらに南、Washington St沿いに徒歩3分ほど南下した先に、Old South Meeting Houseがあります。
Old South Meeting Houseは、アメリカ独立戦争の時代における重要な舞台のひとつであり、最も劇的な出来事としてあげられているのが、1773年、後にボストン茶会事件となる出来事を行う決断をした集会所であることです。
現在もOld South Meeting Houseは、集会所として、また博物館として使用されています。
入場には、Old State House とOld South Meeting Houseの2ヶ所共通の入場チケットが必要で、大人＄15他となっています。
The Freedom TrailのHistoric Sitesのひとつです。
Old South Meeting House
310 Washington St, Boston, MA 02108
公式サイトhttps://www.revolutionaryspaces.org/old-south-meeting-house/
1700年代から現代までの建築物が調和するボストンの街並み。
１０）Boston Common
1634年創立のBoston Commonは、アメリカ最古の公立公園として知られています。ボストンのダウンタウンに隣接し、公共オープンスペースとなっていて、入場は無料です。
①The Freedom Trailの始点
The Freedom Trailのツアーのうち、Walk Into History®、African-American Patriots®、Revolutionary Women Toursの出発地点は、Boston Common Visitor Information Centerです。
②MASSACHUSETTS STATE HOUSE
Boston Commonの北東に位置しています。MASSACHUSETTS STATE HOUSEは、1798年完成のマサチューセッツ州の議事堂です。建築家Charles Bulfinchの代表作と言われています。The Freedom TrailのHistoric Sitesのひとつです。1966年にU.S. National Register of Historic Places、U.S. National Historic Landmarkに登録されました。
③Beacon Hill
Boston Commonは、1788～1800年の”Federalist Era”と言われる古風で上品な建物と赤レンガの歩道が敷かれる、時代を感じさせるエリアとして人気のBeacon Hillの一角を占めています。
もしBeacon Hillの商業地域や住宅街にまで足を伸ばす時間があれば、たとえば、ボストン市内唯一現存する私有公園のLouisburg Squareを訪れてみてはいかがでしょう。Louisburg Squareの中に立ち入ることはできませんが、公園の周りに建ち並ぶ、時代を感じさせるタウンハウスや邸宅を目にすることができます。「若草物語」の著者”Louisa May Alcott”は、10番地に住んでいました。
長くなってきてしまいましたので、一旦ここで。続きは、「Bostonおすすめ人気観光スポット.３」をどうぞ。