毎年5月の最後の週末に行われる’the Indianapolis 500-Mile Race’、略称インディ500は、’the Monaco Grand Prix’、 ‘the 24 Hours of Le Mans’ とともに世界3大レースのひとつで、世界最速の自動車周回レースです。平均速度は220mph(354km/h)、最高速度は230mph(370km/h)にもなり、まさに目の前を轟音とともにシュンッッッ!!と疾走します。メモリアルデーの前日の日曜日に開催され、アメリカの夏の始まりを感じるイベントで、観客動員数は40万人にのぼるアメリカ最大のモータースポーツイベントです。1911年に初開催され、2021年は第105回目となります。2021年は、covid-19パンデミックの影響により、収容人数の40%に制限された状況のなか、開催されました。
1.インディ500への行き方
インディ500は、インディアナ州インディアナポリス郊外にある’Indianapolis Motor Speedway’で開催されます。
Indianapolis Motor Speedway
4790 W 16th St, Indianapolis, IN 46222, United States
公式サイト→https://www.indianapolismotorspeedway.com/
1)チケット購入
チケットは、公式サイトhttps://www.indianapolismotorspeedway.com/からオンライン購入が可能です。昨年2020年は例年と異なりパンデミックにより8月23日に延期された後、無観客で開催されたため、去年のチケットを今年2021年にスライドの選択肢がありました。2021年は収容人数の最大40%での開催が許可されたため、観客数は約135,000人(インディ500公式サイト発表参照)でした。
人気が高い場所ほど値段は高い設定になっています。
2)Indianapolis Motor Speedway App
IMS Appでは、デジタルチケットの管理、Interactive Maps、イベントや最新ニュースを入手することができます。ダウンロードは無料です。会場を訪れる前に、事前ダウンロードがおすすめです。
3)Indianapolis Motor Speedway Museum
インディアナポリス・モーター・スピードウェイ博物館は、Indianapolis Motor Speedwayの敷地内にあります。南側のゲート2からトンネルをくぐり車で入場すると、建物の右手奥に駐車場が併設されています。
3月~10月は9A.M. ~5P.M.、11月~2月は10A.M.~4P.M.の感謝祭とクリスマスを除いて年中無休です。米国東部時間帯になります。
Indianapolis Motor Speedway Museum
4750 W 16th St, Indianapolis, IN 46222, United States
Museum Admission
Adults $15 Seniors (62+) $14 Members/Children 5 & under FREE Youth (6-15) $8
公共の建物内のため、マスク着用。入場の際には、手指消毒液で消毒してから入場します。
展示品の中には、体験乗車ができるものもあります。
レース開催日のショップは、大混雑します。レジまで長蛇の列となることもあるので、もしたとえばレース前日に訪れることがあるなら、比較的すいている前日がショップの狙い目です。
試走を見学することができるかも。
2.インディ500決勝観戦
例年5月に開幕し、練習走行・予選・決勝と関連イベントが3週間に渡り行われます。決勝は、毎年メモリアルデーの前日の日曜日に開催され、2021年は5月30日に開催されました。1周2.5マイル( 約4.023km)を200周、走行距離500マイル(805km)をマシンが疾走します。
1)レース開始まで
①Parking
インディ500決勝レース当日は、Indianapolis Motor Speedwayへ向かう道は朝から、交通の流れをよくするために、通行止めや交通の流れが指定されたりと、交通整理が行われます。駐車場への道順も指定されたり、レース開始時間が近づくほど大混雑となるため、なるべく早めに会場に到着しましょう。Indianapolis Motor Speedway公式サイトでは、朝10:00までに座席に最も近いゲートへの到着が推奨されています。
Indianapolis Motor Speedwayの駐車場は、事前購入のみ。それ以外では、早めに行けば会場周辺の住宅街の庭が住民により駐車場として解放されているところもあり、近いところほど駐車料金は高くなり、1回1台につき20~50ドルくらいになります。水の販売を住民が行っていたり、前日からキャンピングカーで泊まりに来ていたりと、辺り一帯はお祭りの雰囲気が漂います。
②セキュリティチェック
会場への入場へは、セキュリティチェックがあります。手荷物検査と非接触体温測定です。持ち込み可能な手荷物や入場規制については、公式サイトhttps://www.indianapolismotorspeedway.com/gate-regulations に詳細があります。食品および飲料(水、ソフトドリンク、ビール、およびガラス以外の容器に入ったワイン)は持ち込みOK です。18″ x 14″ x 14″未満のクーラーボックスも持ち込み可能です。
③おすすめアイテム
Indy 500決勝当日は、大変混雑します。セキュリティチェックもあるため、なるべく手荷物は身軽な方が楽かと。屋根付きの座席を購入しても、もしかしたらレース最初の方は日差しが当たる可能性もあり、晴天だとかなり暑くなるので日焼け対策も必須です。海ではなくとも結構きつい日差しになるので、肌が真っ赤になっている人も見かけます。
- 帽子・サングラス・羽織りものなどの日焼け対策は必要
- ネックストラップ(チケットホルダー)あると便利
- 防音用の耳栓やヘッドフォンは必要
- クッションあると便利
- アイスクーラー的なもの、熱中症予防の飲料水
天候によりますが、2021年のIndy 500決勝当日は晴天だったせいか、日差しがあたるところはかなりの暑さでした。日焼け止めクリームを塗っていないと、確実に日焼けします。ところが、太陽が移動し、太陽が屋根に遮られ座席が陰になると途端に肌寒くなります。紫外線対策用の一枚薄手の羽織りものがあると防寒にもなり重宝します。袖なしトップスやTシャツで観戦していた人々が、太陽が移動して席が陰に入るとフード付きパーカーを羽織る感じ。
チケットを入れて首から下げると便利なネックストラップは、Indy500仕様デザインのものがショップで販売されていますので、お土産にもおすすめです。サーキット柄のクッションも実用的で可愛いです。必需品で忘れてはいけないのが、耳栓!モータースポーツならではの轟音がサーキットを響き渡るので、ヘッドフォンあるいは耳栓があるとないのとでは大違いになります。
④会場の様子
会場に入場すると、購入した座席エリア以外の座席エリアへの入場は不可ですが、トラックの外側と内側への行き来は可能です。公式ショップは、トラックの内側、コントロールタワー(PAGODA)の近くの南側の建物内にあります。コントロールタワーは、その外観から’PAGODA’ (仏塔)と呼ばれています。
コントロールタワーの南側にある公式ショップは、入場する長い列ができていましたが、買い忘れを一気に解消できるよう、幅広いグッズが揃えられています。会計にも並ぶので、時間に余裕を持って行動すると気が楽です。この公式ショップからは、ピッドを眺めることができるので、隠れた撮影スポットにもなっています。向こう側に観客席が見えますね。
佐藤琢磨選手は、15位スタートの30です。
早めに席に着くことにし、レース間近の雰囲気を楽しみます。あちこちで記念撮影の姿が見られます。マシンがすでにコースに設置され目の前に!わおーー
レース開始まで、選手紹介に始まり伝統イベントが続きます。軍人さんへの敬意と感謝を、レーシングチームと観客席一体で捧げ、そして国家斉唱の最後には戦闘機が駆け抜けていく演出があります。あまりにも早すぎて、戦闘機の後ろ姿しか撮れず。
澄み渡る快晴!そして熱い。ビールやソフトドリンクが喉にしみわたります。
オープニングセレモニーもいよいよ終盤に差し掛かり、「Back home again in Indiana」の独唱の終わりhome~~~の歌声に重なるかのように、会場全体から沸き起こる大歓声。いよいよスタートコマンドです。
2)インディ500 レース開始
スタートコマンドを合図にエンジン始動!!いよいよレースが開始します。先導車の後に、ゆっくり走るレーシングマシン。周を重ねる毎に、マシンの速度が上がります。1周2.5マイル(約4.023km)あるのですが、速度がのってくると、え?もう一周してきたの?と呆気にとられるほどの速さ。文字通り一瞬で目の前を、轟音を残して走り去ります。
帽子を振って声援を送る観客席。
視覚以外の途中経過は、大型モニターで観ることができます。ピット作業の速さも見どころのひとつです。
去年優勝者の佐藤琢磨選手は、中盤と終盤トップに!このまま行け~~と念じていたら残り数周のところでピットへ。燃費戦略が実らなかったそうで残念ながら結果14位でフィニッシュでした。
2021年インディ500は、 メイヤー・シャンク・レーシングのエリオ・カストロネベス選手が通算4度目となる優勝でレースを終えました。2009年以来12年ぶりの優勝です!ホンダエンジン搭載です。ゴール直後のカストロネベス選手とマシンに集まる観客の熱い視線。
フェンスに登る優勝チーム。左側のピンクのラインに白いウェアがたぶんカストロネベス選手。
3)インディ500 決勝レース終了後
2021年は収容人数の最大40%での開催が許可されたとは言え、それでも観客数は約135,000人にものぼります。レース終了後は大混雑で大渋滞だろうと、ある意味悟りを開いた心持ちでしたが、予想外に帰路はスムーズでした。確かに渋滞は発生していましたが、それは住宅道路への交通集中によるもので、大通りにでた途端に流れは一気にスムーズに。
車を止めた場所まで、てくてくのんびり数分歩きます。
サーキット周辺一帯は交通整理が行われ、警察により、逆走するような横道や周辺道路は封鎖され、サーキット周辺から高速道路への一方通行のような流れが作られていました。警察官が流れをみて、信号操作を行っているので、高速入口までほぼ青信号状態。あっという間に高速465号へ入れます。通常の40万人の観客動員数の状況下では異なるかもしれませんが、交通整理に手慣れた印象でした。
2001年のインディ500は、快晴に恵まれました。屋根付きの座席だったとしても、太陽の位置によっては厳しい日差しが差し込む恐れがあるので、万が一に備えて日焼け対策をしておくと安心です。(サーキット現地でも購入できますが持ち込み可能なので)飲料水もどうぞお忘れなく。