1.Köln
ドイツの都市Köln(ケルン)は、ゴシック建築の最高峰と謳われるDer Kölner Dom(ケルン大聖堂)を擁し、歴史的、文化的に深く豊かな都市です。ベルリン、ハンブルク、ミュンヘンに次いでドイツで4番目に大きい都市です。オーデコロン発祥の地としても有名で、ローマ植民市のことをColonia(コロニア)と言いますが、それが都市名ケルンの語源となったそうです。フランクフルトと同様に、ケルンもまた第二次世界大戦により街のほとんどが空爆により崩壊してしまいましたが、戦後再建復興しました。ケルン地方の伝統ビールといえば、Kölsch(ケルシュ)!他のドイツビールに比べると、すっきりとした味をしています。ケルンを訪れた際は、ぜひ地元ビールKölschで、乾杯🍺!
1)ケルン大聖堂 Der Kölner Dom , Cologne Cathedral
ケルン大聖堂は、ゴシック様式として世界最大級の建築物です。1996年世界遺産に登録されました。あまりにも大きすぎて、教会前の広場では、教会全景が撮影できないほど。広場から離れて、ようやく全体像を撮影することができます。”トリーア大聖堂”、”マインツ大聖堂”とあわせて、ドイツの三大大聖堂と言われています。大空へそびえたつ二本の塔が印象的な、壮大で重厚な教会です。
🌟Cologne Cathedral ケルン大聖堂
Domkloster 4 , 50667 Kö̈ln , Germany
ケルン大聖堂公式サイト:www.koelner-dom.de大聖堂の歴史や美術品等の詳細な説明があります。
教会前の広場では、全景を撮影できないほどの高さ。
聖堂内は、ゴシック様式らしい内部的な細くて高い印象を受けます。天井高のある開放的な空間が広がります。太陽光の演出が美しいです。
聖堂内には、素晴らしいステンドグラスの数々があり、最も古いものは13世紀のもの。聖堂内右手に、「バイエルンの窓」と呼ばれるステンドグラスがあります。
①右:「聖ヨハネの窓」1847年
聖堂に入り、右手に進むと、「生命キリストの窓」のステンドグラスが見えます。その次にあるステンドグラスが「聖ヨハネの窓」。「バイエルンの窓」の始まりです。聖ヨハネが砂漠で説教をしている姿を表しています。一番下にはバイエルンの紋章と1847年のルードヴィヒ1世の創始者碑文があります。(ステンドグラスの説明については、Dr. Ulrike Brinkmann, 美術史家参照)
②「礼拝の窓」1846年
アダムとイブ、受胎告知、救い主到来の予言を表しています。下部の四人は、偉大な預言者イザヤ、エレミヤ、エゼキエル、ダニエルです。バイエルンの紋章とルートヴィヒ1世の創設者碑文は、メインスタンドグラスの下隅にあります。(ステンドグラスの説明については、Dr. Ulrike Brinkmann, 美術史家参照)
③「1847年」
最後の晩餐、嘆き、そしてマタイ、マーク、ルーク、ジョンの4人の伝道者。バイエルンの紋章とルードヴィヒ1世の創始者碑文は、メインの絵の上隅にあります。(ステンドグラスの説明については、Dr. Ulrike Brinkmann, 美術史家参照)
④「ペンテコステの窓」1848年
教会の基礎として祝われた「ペンテコステの日」の聖霊降臨を表しています。バイエルンの紋章とルートヴィヒ1世の創始者碑文は、メインの絵の上隅に付いています。(ステンドグラスの説明については、Dr. Ulrike Brinkmann, 美術史家参照)
⑤左:「聖ステファノの殉教」1848年
⑥「South transept window」2007年
現代ドイツの芸術家ゲルハルト・リヒターの作品。
⑦Dreikönigenschrein(三博士聖遺物箱)
中央祭壇の奥には、世界最大の黄金の棺があります。東方三博士の遺骨(聖遺物)とされる聖遺物が収められている聖棺です。東方三博士は、星に導かれて、イエスの降誕時に祈りを捧げたとされています。望遠レンズ付きカメラを持参してこなかったので、残念ながらスマートフォンカメラの限界でした💦詳細を撮影できず・・・
大聖堂の近くにあるHohenzollernbrü̈cke(ホーエンツォレルン橋)には、恋が実る錠前の橋として人気があります。端から端までびっしりと鍵が掛けられています。
2)オーデコロン発祥の地
①House of 4711
オーデコロン発祥のお店のひとつ。オリジナルオーデコロンは、青地に金の特徴的な模様柄に、シトラスの香りがトップノート(香水をつけてから最初の10分くらいまでの香り)の爽やかな香り。ミドルノートはラベンダーとローズマリー、ラストノートはネロリと、香料は天然素材のものだけで作られています。高品質の成分と精油が用いられていて、200年以上の歴史をもつ伝統的なオーデコロンです。世界的な人気があります。
🌟House of 4711
Glockengasse 4 , 50667 Köln , Germany
旗艦店
オリジナルオーデコロン以外にも、Natural Spray、Shave Lotion、Shower Gel、Cream Soapなどがあります。オリジナルボトルの形は六角形!全体的な形が可愛いうえに、品もあって、そのユニークな形体は、Molanusボトルと呼ばれています。
「シトラスの香りに、さらにベルガモット、レモン、オレンジから活力を、ラベンダー、ローズマリーからはリラックスさせる効果を、ネロリ(オレンジの花から抽出されたもの)からはポジティブな気分を作り出してくれる」そうです。 (公式サイト http://www.4711.com 参照)
とても爽やかな香りで、すっきりとして、疲れを癒してくれそう。Kölschビールもすっきりとしているし、ケルンはすっきり感が伝統なのでしょうか?
店内の階段を上がったところに、香水の歴史が展示されています。
旗艦店外観。
パッケージも素敵です。
②Duftmuseum im Farina Haus
そして、オーデコロン発祥の店のもうひとつが、’Duftmuseum im Farina Haus’。香水職人Johann Maria Farina氏(1685~1766)のオーデコロンです。オリジナルオーデコロンは、トップノートはベルガモットとレモン、ミドルノートはガルバヌム、ジャスミン、バイオレット、そしてラストノートがサンダルウッド、シダーウッド、オリーブナム、ムスク。爽やかで、まろみのある香りに感じます。チューリップのような赤い柄が、特徴です。
🌟Duftmuseum im Farina Haus
obenmarspforten 21 , 50667 Köln , Germany
月~土 10:00~19:00 、日曜日11:00~17:00
Fragrance museum+ショップとなっていて、Fragrance museumは、ガイド付きツアー(45分)のみ入場できます。ガイドツアーに申し込むには、博物館ホームページからオンラインで申し込みが可能です。ツアースケージュールなど詳細は、公式サイトに記載があります。(公式サイト→http://farina.org )
様々なツアーがありますが、一般的なものは、English, French, German, Russian, Chinese, Polish, Portuguese言語対応で、5€~となります。
Fragrance museumに入る前に、ショップがあるのですが、様々な香水が販売されています。数名のスタッフが待機していて、スタッフの女性は、香水について、とても丁寧な説明をしてくれます。星座ごとの香水もあります。
3)ケルンを訪れたらKölsch(ケルシュ)を飲もう🍺
ケルンの地ビールは、Kölschです。ケルシュの伝統と品質を守る醸造家だけがケルシュビールを名乗ることができます。ケルン市内には、名店がいくつかありますが、今回はケルン大聖堂から徒歩すぐ、樽生が飲めるこちらのお店を選択しました。非加熱ビールのためにケルンでしか飲めないBierhaus en d’r Salzgassとどちらにするか迷いましたが💦今回は樽生にしよう!
🌟Früh am Dom
Am Hof 12-18 , 50667 Köln , Germany
炭酸は控えめ、少しフルーティで、でも余韻が残らず、すっきり爽やかなビールです🍺さくさく飲めちゃう危険性をはらみます😅。男性スタッフは、クランツと呼ばれる丸型盆に、ケルシュが入れられたStangeと呼ばれる細長いグラスを何本も指して、テーブル席を周ります。そして空いているStangeを見ると、クランツにある新しいケルシュ入りStangeとさっと入れ替えてくれます。とてもすっきり爽やかで、少し甘みもある美味しさに、Stange一杯の量も少ないので、コクコク飲めます~。
200mlの円柱型の細長いグラスStange
レストラン内はとても広く、伝統的なケルン醸造所、伝統的なホールWappensaal、素朴なWintergarten、立ち飲み専用ホール等、色々なテイストにフロアが分けられています。Wappensaalだけでも245席もあります!カジュアルで賑やかなビアレストランです。