アメリカ自然史博物館は、1869年に開館したマンハッタンのアッパー・ウエスト・サイドにある博物館です。natural historyの博物館として人類にとり貴重で膨大なコレクションを有し、ただ見てまわるだけでも非常に心を刺激される博物館となっています。年間約500万人もの人々が訪れるニューヨークの根強い人気観光地のひとつでもあります。2006年映画”Night at the Museum” の舞台となったことも有名で、さらに博物館の門戸を広げました。
- 1.アメリカ自然史博物館(AMNH)を訪れるには
- 2.アメリカ自然史博物館の館内
- 1)Theodore Roosevelt Rotunda : 2nd Floor
- 2)Fossil Halls : 4th Floor
- 3)Hall of Saurischian Dinosaurs : 4th Floor
- 4)Hall of Pacific Peoples : 3rd Floor
- 5)Hall of Ocean Life : 1st Floor
- 6)Hall of Mexico and Central America : 2nd Floor
- 7)Hall of North American Mammals : 1st Floor
- 8)Akeley Hall of African Mammals : 2nd Floor
1.アメリカ自然史博物館(AMNH)を訪れるには
ニューヨーク市やCDCによる公衆衛生ガイダンスに基づき、COVID-19への対策として、入場チケットのオンライン予約制、2歳以上マスク常時着用、博物館フロアのあちこちに設置されている手指消毒をはじめ、Coat check serviceやThe Planetarium Shopの一時閉鎖など、いくつかパンデミック前とは変更点があります。これらは状況に応じて随時変更になる可能性があり、AMNH公式サイトにて最新情報をご確認ください。https://www.amnh.org/plan-your-visit/covid-19-visitors-staff
1)チケット購入方法
すべての入場チケットは、時間指定チケットとなり、AMNH公式サイトからのオンライン予約申し込みが可能です。入場時間が指定された予約チケットがないと入館できません。可能な時間枠は10 am to 4 pmとなっています。博物館会員の方は入場時間が指定された無料チケットを、それ以外の方は下記チケットを公式サイトにてオンライン予約購入することができます。New York、New Jersey、Connecticut在住者は、General Admissionのみ任意の金額を払うことで入館できます。ちなみにSpecial Exhibitionsの予約は、博物館の入場予約チケットとあわせてオンラインでとることができます。プラネタリウム(Hayden Planetarium Space Theater)をはじめ、Special Exhibitionsの入場時間の予約も博物館入場予約チケットと同時に申し込むシステムなので、博物館入場後は予約時間にあわせてゆったり館内を見学することができます。
American Museum of Natural History公式サイト→Outbound Link https://www.amnh.org/
Tickets – General Admission
Adult Admission $23 Child Admission (Ages 3-12) $13 Student Admission (with valid ID) $18 Senior Admission (Ages 60+) $18
Special Exhibitionsでは、Special Exhibitionsを一つ追加するごとに大人一人あたり5ドル、子供一人あたり3.5ドル、学生一人当たり4.5ドル、シニア一人当たり4.5ドルが加算されます。2022年5月時点において、Special Exhibitionsには、Sharks、Hayden Planetarium Space TheaterにてWorlds Beyond Earth(25分)、GIANT-SCREEN FILMとしてWings Over Water(44分)の3種類の特別展示が公開されています。
アメリカ自然史博物館の公式サイトによると、博物館の最低滞在時間は2時間半となっています。さらに特別展示を入れると1時間追加が目安であり、すべての展示を予定すると最低4時間以上とあります。
2)博物館公式アプリ”Explorer” のダウンロードがおすすめ
アメリカ自然史博物館の訪問にあたり、とてもおすすめのツールなのが博物館の公式アプリである”Explorer App“です。アメリカ自然史博物館公式サイトに、あるいは入場の際に入手できるビジターマップの表紙にダウンロード用のQRコードが記載されています。このアプリの凄いところは、見たい展示物までの最短経路が表示されたり、館内を歩いていたらおすすめの展示物が近くにありますよ~と通知までしてくれること。選択した興味に基づく展示の推奨や人気の高い展示をお見逃しなくとばかりに通知してくれます。さらに展示物について知識を深めたり、舞台裏クイズなどもあります。博物館内に入ったら、Explorer Appの設定でLocation ServicesをAlwaysに設定しましょう。
アメリカ自然史博物館公式サイトから事前ダウンロードするなら →Outbound Link https://www.amnh.org/plan-your-visit/explorer
館内を歩いていたら、『モアイ像の展示が近くにありますよ~』と通知が来ました。選択した興味や人気の高い展示についてアプリが推奨してくれたようです。紙製のビジターマップもありますが、少し迷路のようになっているエリアもあるので、現在地からの経路表示はとても便利です。自分の好みや関心にあわせて、ガイドさんがいるかのようなアプリです。
現在地から最寄のRESTROOMSやSHOPSも案内可能です。
3)アメリカ自然史博物館に入場の際には
American Museum of Natural History
200 Central Park West, New York, NY 10024
phone 212-769-5100
open Wednesday-Sunday 10am-5:30pm
予約した入場時間の10分前くらいにアメリカ自然史博物館のエントランスに到着すると、長い長い列ができていました。入場の際にあるセキュリティチェックのせいなのか、予約人数が多いのかわかりませんが、ざっと500フィートほど並んでいます。日除けもなく、列の進み具合に内心時間かかるのかな~と思って並んでいたら、列の長さを考慮したのか正面入口ではなくW 81st St. 側にある出入口をと係員が案内してくれたおかげで、さほど並ぶことなく入館することができました。係員の指示に従い、並んでいた人々とともに順にW 81st St. 側にある出入口から入館します。入場の際には、セキュリティチェックがあります。2022年5月時点において、Facial coveringsとtimed-entry ticket reservationsがあることが博物館に入場する必須条件となっています。covid-19ワクチン接種証明書の提示はニューヨーク市の最新ガイドラインにより3月7日以降廃止されましたが、念のためいつでも提示できるように持参しておくか電子証明を携帯で表示できるようにしておくと安心でしょう。
博物館の禁止事項については、博物館公式サイトにて事前に確認することができます。『展示フロア内での飲食禁止、展示物や手すりに座らないこと、自撮り棒と三脚の禁止、そして子供の肩車禁止』など→https://www.amnh.org/plan-your-visit Code of Conduct :訪問前にご覧ください。
2.アメリカ自然史博物館の館内
アメリカ自然史博物館は、全体的に開放的な空間に、展示物が見やすく配置されていて、小さなお子さんも体感しやすい展示方式となっています。Research Library、プラネタリウムをはじめ、地下と地上4階で構成されています。アメリカ自然史博物館は、マンハッタンにW 77th St.からW 81st St.までのちょうど4ブロック分もの敷地を有する広大な博物館のため、見ごたえ満載です。是非体力と時間に余裕をもって、歩きやすい靴で、準備万端で訪れましょう。
1)Theodore Roosevelt Rotunda : 2nd Floor
アメリカ自然史博物館のメインエントランスホールは、2体の巨大な恐竜の劇的な対面を目にすることができるTheodore Roosevelt Rotundaとして有名です。この広間は、セオドア・ルーズベルト記念ホールの一部でもあります。Allosaurusの攻撃から、幼いBarosaurusを守るべく立ち上がるBarosaurusの姿を表現しています。(参照:https://www.amnh.org/exhibitions/permanent/theodore-roosevelt-memorial/roosevelt-rotunda)躍動感あふれてます。
2)Fossil Halls : 4th Floor
4th Floorには、恐竜の世界が広がります。こんにちは~!とばかりに、入口からひょっこり頭をだしているのは、The Titanosaur。全長122フィートもあるため、あまりにも長すぎて、室内に入りきれないようなら飛び出させてしまえとばかりに設置している豪快さがユニークです。
カメラのファインダーを向けてもはみ出るThe Titanosaur。
3)Hall of Saurischian Dinosaurs : 4th Floor
Tyrannosaurus rexは、1902年にアメリカモンタナ州でアメリカ自然史博物館の専門職員Barnum Brownにより発見されました。有名な化石ハンターである彼はその6年後Tyrannosaurus rexのほぼまるごと完全な骨格を発見します。この巨体と歯列を見ると、最強も納得です。
化石化した恐竜の足跡は、約1億700万年前のもの。The Glen Rose Trackwayと呼ばれる一連の足跡は、テキサス州のパラクシー川の河床から発掘されました。こんな風に恐竜が歩いていたのかなと空想がふくらみます。Hall of Saurischian Dinosaursでは、間違った頭部が頭部と考えられていたApatosaurus、化石よる生態の発見を伝えてくれるAllosaurus、Deinonychusなどが展示されています。発掘調査の大切さや歴史のロマンを教えてくれます。床に高低がつけられていたり、ちょっとした展望スペースなどが設けられていて、恐竜達の展示を思う存分楽しんで欲しいという博物館の意気込みが伝わってくる展示形式です。
4)Hall of Pacific Peoples : 3rd Floor
アメリカ自然史博物館の人気展示のひとつ、モアイ像(石膏模型)。島民により神聖視され崇拝の対象となるモアイ像は、映画Night at the Museumでのhumorousな登場以来、人気展示のひとつとなっています。混雑具合に左右されますが、写真撮影のために少し並ぶことがあります。
“Rapa Nui (Easter Island) Moai Cast”
5)Hall of Ocean Life : 1st Floor
地球上で最大の動物Blue Whale(シロナガスクジラ)のモデルがどどーーんとお出迎え。実際にモデルを目の当たりにすると、あまりの巨大さに圧倒されます。絶滅の危機にあるシロナガスクジラは、明かされていない生態も多く、神秘的です。長い間、シロナガスクジラの体色は不明でした。なぜなら、19世紀後半から20世紀初頭にかけての捕鯨により激減したシロナガスクジラは、生きて海中を泳ぐ姿を発見することがそもそも難しくなっていたためです。死んだしまったクジラの体色は生きている時とは異なることが明らかで、1970年代に奇跡のようなシロナガスクジラの海中撮影に成功し、実際の体色をモデルに反映させることができました。青い光が降り注ぐ広間は、静謐さが漂います。
6)Hall of Mexico and Central America : 2nd Floor
アステカ文明のモニュメントとして、有名なモニュメントのひとつ、”Aztec Stone of the Sun” 。カレンダーとして使われていました。
7)Hall of North American Mammals : 1st Floor
アメリカ自然史博物館のハイライトのひとつとして人気の”Alaska Brown Bear”。内陸部のbrown bearsに比べ、アラスカ半島に暮らすbrown bearsは、栄養満点のサーモンを餌とするため、巨大なサイズへと成長します。最大の肉食動物に相応しい、Alaska Brown Bearの雄の体重は約270~635kgにもなるとか。
生息地グランドキャニオン国立公園にたたずむCougar (Mountain Lion)。かつてはアメリカ全土に生息していました。
まるで生きている動物の姿を映像で静止しただけかのようなジオラマです。
8)Akeley Hall of African Mammals : 2nd Floor
アフリカゾウの群れを中心にぐるっと取り囲む数々のジオラマは、実際の風景と動物の生態に基づき綿密に再現されています。小さなお子さんでもイメージしやすく、どのような地域にどのように生息しているのか明確に伝わりやすいジオラマは、自然科学への学び、興味への導き手として最高のパートナーでしょう。