US Open 観戦のコツと見どころ 2022 

全米オープンは、ニューヨーク市郊外で毎年8月の最終月曜日から2週間の日程で開催されます。ご存じグランドスラム(四大)大会のひとつです。covid-19のパンデミックの影響により2020年は無観客で開催されましたが、今年2022年は、1881年に全米オープンが開催されて以来、史上最高の観客動員数約77万人を記録しました。会場全体が非常に混雑した、白熱した雰囲気のなかで開催された大会となりました。

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1.全米オープンチケットの購入方法

1)公式サイトでオンライン予約・購入

US Openのチケットは、US Open公式サイトにてオンライン購入が可能です。アメリカのスポーツ観戦は、パンデミックの影響もあり、すっかりmobile ticketが主流となっています。全米オープンもmobile ticket専用となり、チケットの管理や入場提示が簡単になりました。
US Open公式サイト https://www.usopen.org/index.html
mobile ticketのアクセス方法、携帯のdigital walletへの追加方法についての詳細は、前述のUS Open公式サイトにてわかりやすく説明されています。→https://www.usopen.org/en_US/tickets/mobile_ticketing.html?promo=subnav
全米オープンの観戦チケットは、激戦ですぐに完売となります。公式サイトでUS Open Insiderとして早い時期(たとえば前年の秋)からサインアップしておくと、販売開始情報を入手することができます。
もし完売した場合は、プレミアム価格が上乗せされたチケットになりますが、チケット販売会社”ticketmaster”を通じて購入することができます。ticketmasterは世界的プロスポーツ、コンサート、エンターテインメントのチケット販売を展開しているアメリカ拠点の会社で、正規の手段で、オンラインにて安心して取引が可能です。開催後の経過をみつつ、試合日程や選手を念頭に観戦日時を決めたいという理由で、ticketmasterを通じて購入するという人もいます。
試合日程や選手によりチケットのプレミアム価格は左右され、特にトッププロやアメリカ人選手の試合は非常に人気で、人気の試合はセンターコートのArthur Ashe Stadiumで開催されることが多いため、Arthur Ashe Stadiumの指定席券は高額になりがちです。たとえばSerena Williamsのスタジアムチケットは、後方席ですら非常に高額となりました。

センターコートのArthur Ashe Stadiumは全席指定席です。Arthur Ashe Stadiumの試合日当日の指定席券をもっている人以外はArthur Ashe Stadiumに入場できません。従ってGeneral Admission pass(入場券)、Louis Armstrong StadiumやGrandstandの指定席券では、Arthur Ashe Stadiumに入場することはできません。
Arthur Ashe Stadiumの当日指定席券をもっている人は、別途General Admission pass(入場券)を購入せずとも、Louis Armstrong Stadium、Grandstandや屋外コートの自由席で観戦することができます
General Admission pass(入場券)のみ購入の場合は、Louis Armstrong Stadium、Grandstandそして屋外コートでの自由席での観戦が可能です。全米オープンの最初の週であれば、シングルスの多くの試合を屋外コートでも観ることができます。
Arthur Ashe Stadium、Louis Armstrong Stadium、Grandstandの指定席券の購入者は、別途General Admission pass(入場券)を購入する必要はなく、Louis Armstrong Stadium、Grandstandや屋外コートの自由席での観戦が可能となっています。

mobile ticketの見本↓
US Open, mobile ticket, example

2)Seat Maps

公式サイトでは、座席表一覧と座席からの眺めを確認することができます。

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2022-Arthur-Ashe-Chart

2022 Arthur Ashe Chart

引用:US Open Official Website

 

2.the official US Open App

US Openの最新情報を入手する便利な手段のひとつ。公式アプリでは、ライブスコア、スケジュール、試合結果はもちろんのこと、モバイルフード注文も可能で、非常に便利なアプリとなっています。アプリのダウンロードは無料です。会場を訪れる前にダウンロードがおすすめです。
個人的に便利だな~と思ったのがお気に入りの選手をフォローする機能があること。その選手のライブスコア、試合や練習のスケジュールをひとめで確認することができるので、自分ならではの観戦スケジュールプランを組み立てられます。

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引用:Apple Store Official Website

 

3.全米オープン観戦 持ち物

スタジアムや屋外コート席では、日除けがない場合があります。そのため、日焼け対策として、日焼け止め、(つばの広い)帽子サングラス紫外線防止パーカーがあると重宝します。8月、9月のニューヨークは30度を超える猛暑日があります。
そしてmobile ticketを提示できるように、携帯はもちろん。
荷物は最小限がおすすめです。ゲスト一人につきバッグは1つだけ持ち込み可能です。バッグの大きさは、幅 12 インチ x 高さ 12 インチ x 長さ 16 インチ以内となります。透明のバッグでなくても大丈夫です。会場内に手荷物預かり所はありません。持ち込み禁止物品は公式サイトに記載があります。https://www.usopen.org/en_US/visit/prohibited_items.html

4.全米オープンへのアクセス

公式サイトでも推奨されていますが、なるべく早めの来場がおすすめです。あっという間にどこもかしこも混雑してきます。

1)おすすめは地下鉄7号線でMets – Willets Point駅

全米オープン公式サイトで推奨されているのは、公共交通機関です。最も一般的なのは、地下鉄7号線でMets – Willets Point駅下車でしょう。他にタクシーやUberも利用できますが片道max$60ほどかかる可能性があります。
地下鉄7号線なら、タイムズスクエアやグランドセントラル駅から乗り換え無しで最寄り駅のMets – Willets Pointに到着することができます。メトロカードで片道運賃: $2.75です(2022年9月時点)。もしメトロカードの最低残高$5.50を設定したくない場合は、券売機でSingle Ride $3(2022年9月時点)を使い捨て購入することもできます。
全米オープン開催時期はテニスファンも大勢乗車しているので、心強くもあります。ニューヨーク地下鉄構内や車内では周囲に気を配ることはもちろん大切です。犯罪に巻き込まれないよう、不安を感じるような場所やひとけのないスポットは避けましょう。

  • Grand Central からMets – Willets Point駅は片道約28分(昼間なら約6分間隔)
  • Times SqからMets – Willets Point駅は片道約31分(19 stops)

個人的な体感ですが、可能ならグランドセントラル駅含めて前の駅から乗車するようにすると、座れる確率が高いです。全米オープン開催時期は、テニスファンも多く、自然と座れるのはグランドセントラル駅からの乗車でぎりぎりかも。少し距離があるのでなるべくなら座れた方が楽だなーという方は、グランドセントラル駅含めて前の駅から乗車するようにするといいかもしれません。
帰路メッツの試合終了時刻と重なった場合は、非常に大混雑します。メッツのユニフォームとUS Openの服装が入り乱れます。
アメリカ国内から来られる方でLaGuardia Airport (LGA)から直接全米オープン会場に向かいたい方もいらっしゃるとは思いますが、残念ながらLaGuardia Airport (LGA)と全米オープン会場を結ぶ交通機関は不便です。MTA BusのRoute Q48がLGA空港とMets – Willets Point駅を結びますが、約1時間かかります。ニューヨークと近郊の移動なら、タクシー、Lyft、Uberを利用した方がおすすめです。

Mets – Willets Point駅下車後、全米オープン会場へのアクセスは徒歩数分です。目の前にスタジアムが現れるので、迷うことなく到着できます。
US-Open-2022

US-Open-2022

警備はガチ。
US-Open-2022

会場へ入場の際には、手荷物検査とセキュリティチェックがあります。地下鉄からの来場者は、East Gateからの入場となります。
US-Open-2022

早めに来場すると、人通りも少なく、ショップもすいているので混雑する前に購入してしまうのもおすすめです。
US-Open-2022

2)自動車の場合

公式では推奨されていませんが、駐車場はあります。New York Metsのホームゲームがある日なら、BLUE ZONE PARKINGあるいはORANGE ZONE PARKINGに駐車することができます。ホームゲームがない日ならYELLOW ZONE PARKINGに駐車することができます。駐車料金は$30(2022年9月時点)です。

us-open-parking-map

引用:US Open Official Website

 

5.全米オープン会場内の様子

1)センターコート”Arthur Ashe Stadium”

全席指定席となっています。スタジアムへの入場は、係員にチケットを提示してから入場となります。試合をはじめコート上の活動を、ファンとしてvideo streaming appsやvideo recording devicesで記録することは禁止されています。

Arthur Ashe Stadium, US-Open-2022

Arthur Ashe Stadium, US-Open-2022

Arthur Ashe Stadium, US-Open-2022

 

2)Louis Armstrong Stadium

Louis Armstrong Stadiumは、指定席と自由席が設定されています。
Louis Armstrong Stadium, US-Open-2022
Louis Armstrong Stadium, US-Open-2022

Louis Armstrong Stadiumの一階フロアには、Polo Ralph Lauren StoreUS Open Collection StoreWilson Storeがあります。カスタマイズできるPolo Ralph LaurenのUS Open Toteが可愛い。カスタマイズ製品は時間がかかるので、ご希望される場合は早めに注文しておきましょう。当日の受け取りではありますが、混雑具合により数時間ほどかかることもあるそうで、受け取り可能になったら電話あるいはSMで連絡をくれます。
Polo Ralph Lauren,US Open Tote

3)屋外コートは練習も狙い目!

全米オープンはトーナメント方式のため、試合日程は運次第のところがあります。推しの選手やトッププロの試合日とは別の観戦日程になってしまうことも。でもがっかりするのはまだ早い?運が良ければ、試合日の合間に、トッププロの練習を屋外コートで間近で見れるチャンスがあります!!
全米オープンの2週目以降はダブルスやジュニアの公式試合が屋外コートで、シングルスや人気の対戦はスタジアムへと占める割合が増えてきます。そして屋外コートの一部が練習コートにわりあてられます。
今回はナダル選手が屋外コートで練習予定!!ひゃっほーーーです。
屋外コートの観覧席は、自由席で先着順です。しかも練習選手ごとの観客入れ替え制ではありません。観客席が満席になってしまうと、席があかない限り、列に並んでも観客席に入れる保証はありません。
ナダル選手の練習開始時刻の1時間15分前くらいに屋外コートに駆け付けると、すでに列が出来始めていて、列はほとんど全く進みません。先頭から5グループ目に並び始めましたが、甘かった。他の公式試合との兼ね合いもありますが、もっと早くから並ぶべきでした。
フレンチオープンでは、約1万人収容のSuzanne-Lenglen courtでナダル選手の練習を観戦希望者が列を作ったぐらいです。全米オープンの今回練習用に割り当てられた屋外コートはそれほどの収容数はありません。ナダル選手の練習を目の前で見たい方は、思い切ってかなり早い時刻から訪れてしまいましょう。
空きを待ちながら、じりじりと待ち続け、何とか運よく、本当に運よく前から2列目の席が空き、座ることができました。待ち続ける間に、見知らぬ人同士だったのに列で連帯感が生まれ、観客席に入れて良かったねーと称えあいます。後方の席になってしまったゲストから写真を撮ってと携帯を渡されたりと、朗らかで熱いファンが多いように感じました。ナダル選手の圧倒的なプレーに観客から熱い声援がとびます。練習なのに凄いプレーを目の前で見れて感激。VAMOS RAFA—-! !黄色い歓声も熱いです。
Rafael Nadal, practice,US-Open-2022
Rafael Nadal, practice,US-Open-2022

Rafael Nadal, practice,US-Open-2022

屋外コートに屋根はありません。後ろに見えるのは、Arthur Ashe Stadiumです。中央コートでは遠目ですがカルロス・アルカラス選手が練習しています。アルカラス選手は2022年全米オープン優勝者です。グランドスラム初優勝を飾りました。

屋外コート, US-Open-2022

 

4) the official drink of the US Open “HONEY DEUCE”

全米オープンのアルコールといえば、これ!というくらい人気のカクテル。GRAY GOOSE® ウォッカベースに、ラズベリーレモネードの爽やかな風味で、暑い夏にぴったりのドリンクです。飲みやすいので、ガバガバ飲みそうになります。Melon Ballsは、テニスボールをイメージしたものだそうです。グラスをお土産にお持ち帰りできるのも人気のひとつです。
公式レシピ→https://www.greygoose.com/cocktails/grey-goose-vodka/honey-deuce.html
HONEY DEUCE, US-Open-2022

8月9月のニューヨークは30度を超える猛暑日もあります。ただ、会場内のあちこちで、ミネラルウォーターが販売されているので、他のフード・ドリンク系売店に比べるとミネラルウォーターで並ぶことはほぼありませんでした。熱中症予防のためにも、安心して水分補給がいつでもできます。 

5)トーナメント表はEast Gateすぐ

トーナメント表はEast Gate入ってすぐのところに設置されています。こちらのトーナメント表とUS Openのロゴの前での記念撮影が人気を集めていて、撮影のためにスタッフさんが待機していました。スタッフさんにカメラを渡すと、さくさく撮影してくれるので、列があってもわりとスムーズに進んでいました。
US-Open-2022

US-Open-2022

 

6)AMERICAN EXPRESS会員には限定特典

East Gate付近では、AMERICAN EXPRESS会員限定で、ESPN放送と全米オープンのライブ放送を聴くことができる無料のイヤホンラジオが配布されます。在庫がなくなり次第配布終了です。他にも、すべてのゲスト向けにLA ROCHE POSAY のミニ日焼け止めクリームが無料配布されたり、アメニティの試供品が配布されたりも。
さらに対象店舗では、$100をAMERICAN EXPRESSで支払うと$20が戻ってきます。事前登録が必要なため、AMERICAN EXPRESSの公式サイトで登録手続きを済ませておきましょう。$20キャッシュバックはお得です。
他にもEast Gate近くには、Fan Experienceの会場が設けられていて、ネイルアート、試打、子供向けゲームなどを楽しめるようになっていました。
US-Open-2022,AMERICAN EXPRESS

US-Open-2022,AMERICAN EXPRESS

American Express® Card Member Loungeは、先着順です。ラウンジ前に予約をする機械が設置されているので、利用されたい方は早めの予約がおすすめです。油断して10:55AMくらいに訪れて予約したところ、夕方遅くになっても順番が来ませんでした。うーん、残念。でも仕方ないです。

7)会場の様子

運が良ければ、試合後だけでなく会場間の移動の際に、選手がサインや記念撮影に応じてくれることもあります。セキュリティエリアからでて、一般来場者のところまで来てくれます。幸運に備えて油性ペンをどうぞお忘れなくー。
US-Open-2022