ドイツで3本同時に親知らずを抜歯しました。上2本と下1本です。ドイツのかかりつけ医の紹介で、口腔外科専門医(Facharztpraxis für Mund-,Kiefer-)にて抜歯してもらいました。口内麻酔、3本同時抜歯、入院無しです。親知らず抜歯当日の手術時間は、局部麻酔完了後の治療開始から病院退出まで50分ほどくらいで、あっという間でした。・・・でも、抜歯後の1週間、どん底の辛さを思い知ることになります;つД`)ツライー
個人差はあるとは思いますが、これから親知らずの抜歯を検討中の方に、あるいは既に抜歯後で不安真っ只中の方に、親知らず抜歯の治療経過(当日から1週間の様子)について少しでもご参考になれれば幸いです。
1.相談~抜歯当日までの流れ
1)かかりつけの歯科医にて
今まで歯科検診で問題無かった為、親知らずをずーっと放置していたのですが、今回の歯科検診で周りの歯に悪影響を及ぼしている!!ことが判明。やむを得ず、抜歯を決意します。・・・、・・・、とは言え、どよーんと凹んでしまいます。でも、嫌なことは一度に終わらせたいし、悩んでも仕方ない(と思い込み)、よし!3本同時だろうが大丈夫ーーーと、根拠なく前向きに考えることに💦
かかりつけの歯科医から紹介状(die Überweisung)をもらい、口腔外科専門医(Facharztpraxis für Mund-,Kiefer-)で抜歯予約をとります。もともと3本だけ親知らずが生えていたため、今回は一度に3本同時抜歯します。
2)口腔外科専門(Facharztpraxis für Mund-,Kiefer-)医にて
フランクフルトのNordwestzentrumにある口腔外科専門(Facharztpraxis für Mund-,Kiefer-)医を訪れます。この日は、相談と抜歯日の決定です。あらかじめ行きつけの歯科医さんからレントゲン写真が共有されていて、そのレントゲン写真を見ながら、先生と抜歯(die Zahnentfernung , die Zahnextraktion)が必要なのかどうか、相談します。やはり抜歯がおすすめ・・・ということで、抜歯によるリスク説明を先生から受けた後、書類にサインをして、本日は終了。抜歯は、翌週月曜日の午前中になりました。
🌟抜歯日は、抜歯後一週間は何も出来ない状態になる可能性があるのと、なるべく安静にした方が回復が早いので、出来る限り予定をいれないで済む日程がおすすめです。不測の事態が起きても対応できるよう、可能なら手術は午前中の時間帯に予約すると安心です。
ドイツでは、基本的には、公的保険(GKV、Gesetzliche Krankenversicherung)またはプライベート保険(PKV、Private Krankenversicherung)のどちらかへの医療保険に加入することが義務となっています。治療費は、プライベートの場合は、保険の種類にもよりますが、年間保険額以内であれば、保険で賄われます。
2.抜歯当日の様子
1)親知らずの抜歯 手術日
なぜか手術当日も車で病院へ行く気だった私・・・。が、事前に周りの人々に止められます。お子さんやご主人が親知らずの抜歯経験者から、考えが甘~~~いと窘められ、麻酔はすぐにとれないので車を運転するなんて絶対ダメだと叱られます。そうだった、麻酔後に運転が出来るわけなかったと、やっぱり動揺していたのか、うっかりしていました。当日は、安全第一、電車で病院へ向かいます。
口腔外科の診察室は、普通の歯科医の診察台と同じ様子でした。かなりドキドキしながら、診察台に上がります。緊張しないでね、リラックスしてねと、優しい歯医者さん。口を開けて、始めはスプレー式麻酔を噴射してから、そのあと麻酔注射を何本か打ちます。チク・・・、チク・・・、(何本打つのかな?)・・・、チクチクチク・・・(えっっ?)チク・・・、チク・・・(~~少し動揺)
でも、痛いのは最初の二か所の注射だけで、あとはチクチク感のみ。先生上手だなぁ~と、ぼんやり思いながら、麻酔が効くまで、数分待ちます。
抜歯前の、この時間が最初の難関でした。舌の奥が麻酔で麻痺したために、過剰に出てくる唾液が飲み込みにくくなります。舌自体が異物感のように感じてしまい、自然と発生する嘔吐きに、気力が凹みます。・・・、うぅ、気持ち悪い。そういうものだから頑張ってーと、歯医者さん。言葉通りにしばらくすると慣れて、嘔吐きが落ち着いてきます。
そして・・・、いよいよ・・・
上の親知らずの歯から抜歯開始!
・・・、グイグイ・・・、ん?抜歯完了‼続いてもう一本の上の親知らずも、少しグイグイされ、嫌なきしみ音がしたかと思うと、こちらも完了‼あっという間に、処置が済みました。
一方、下の歯は、上の歯より時間がかかります。歯を割っているのか、削る機材も導入され、上の歯とは全く違い、顎ごと周りの歯と一体でゴリゴ~リ押されたり、グイグイ押されたりして、ついに抜歯‼もし抜けなかったら・・・、骨削るね~と言われちゃったらどうしよう~と途中から不安になっていたので、下の歯が抜歯できて、心からほっとします。
口の中は、血の味でいっぱいになります。止血の為、15分程度ガーゼのようなものを強く噛むように言われ、そのまま診察台に座って待機します。噛んだままですが、血が少しあふれるので、口元をティッシュで押さえて、拭き取ります。早い止血を促すため、抜歯当日うがいはできません。
数分後、レントゲン写真を撮影するため、小部屋へ移動。頭部をぐるっと回るタイプのレントゲンです。
そしてレントゲン撮影の15分後ぐらいに、歯医者さんが再び来て、レントゲン写真を一緒に確認。まだ麻酔が効いていて、少しぼ~としていたのか、冒頭、先生の英語が頭に入らず、尋ね返すこと数回。
説明も終わり、今日はおしまい。明日の来診予約を入れて、もう帰っていいですよ、安静にしてくださいねと。もう帰っていいんだ~と、一気に気が緩みます。親知らず3本抜歯は、治療開始から50分ほどで終了しました。
病院の受付で、来診予約を入れてもらい、注意事項書きと痛み止めの処方箋をもらって、それからApotheke(薬局)に向かいます。精算は、後日郵送で送られてくるので、その場ではしません。病院を後にし、血が滲んだティッシュで口を押さえ、そして時折、口元から少し溢れた血をぬぐいつつ、ショッピングモール内を歩きます。麻酔はまだ残ったまま。ふふふ、ゾンビみたい・・・と、ふと脈絡もなく可笑しくなりつつ、Apotheke(薬局)へ。
麻酔のおかげで、痛みもなく、血が時折、口元から溢れてくる以外は、足取りもしっかりとしていて、全然問題無し。この調子ならあと少しは大丈夫と、Apothekeで痛み止めを貰ったあと、dm(ドラッグストア)に行き、足りなくなりそうな洗濯洗剤をついでに買って帰ることにします。電車に乗って、帰宅。
食欲は全くありませんが、麻酔が切れる前に、痛み止めを飲もうと、無理やり、ヨーグルトを食べます・・・が、ふたくちで限界でした。口の中は血の味でいっぱいだし、麻酔で違和感ありありだわで、それでも痛み止めを何とか飲みます。
2)抜歯当日の注意事項
- 止血の為のガーゼ等は、医師に言われた時間通り、しっかりと噛む。長く噛み過ぎると、かえって血が止まりにくくなるとか。
- 抜歯後当日は、うがいをしない。治癒する上で大事な血餅がとれると、ドライソケットの原因になる。ぬるま湯で口をすすぐ程度にとどめる。
- 上の歯を抜歯した場合は、鼻を強くかむことは避ける。
- 多少口内に血が混じるが、気にしない。気になるとは思うけれども、それでも気にしないように気力でねじふせる。舌などで傷口を触らず、とにかく安静にして、口内に圧力をかけないようにする。(血塊でいっぱいになる場合は、病院へ)
- 抜歯当日は、激しい運動、入浴はしない。血の流れがよくなることは避ける。
- 抜歯した箇所を、温めてはいけない。
- 麻酔が切れたら、食事してもOK!
- 抜歯後24時間以内は、アルコール、紅茶、緑茶、コーヒー、喫煙はしない。
痛み止めのせいなのかどうか、強い眠気が襲ってきます。その日は、午後珍しくうたた寝。夕方、最悪の口の気持ち悪さと闘いながら、最低限の家事のみして、あとはゴロゴロ。娘たちが何だかギャーギャー言ってますが、問題なさそうだし、そっとしておくことに・・・。なるべく休養ごろごろ。
3.抜歯後1日目
翌朝、史上最悪の口内の気持ち悪さに、憂鬱に。痛み止めのおかげで、痛みはないのですが。血餅がとれないか心配で、口の中をそおっとすすぐのみにとどめます。下の親知らずの歯を抜歯したものの、今のところ腫れもなく、大丈夫そう。
予約時間の10:00AMに、再び口腔外科専門医を来診。かなり混雑していたせいか、診察台に上がることもなく、診察室で立ったまま、口を開けて、医師が、チョンチョンと消毒しつつ、経過を確認。抜歯後の様子はいかがですか?と尋ねられたため、口内炎が急に出来てしまって、それ以外は痛みもなく、別に気になるところはありませんと答えると、口内炎は一般的だそうで、歯磨きももうOKですよと医師。他に、唇に違和感はないか?麻痺した感じはない?と尋ねられましたが、ありませんと答えると、OK!と言われ、本日の診察は終了。次は来週に来てくださいとのこと。来週の診察予約をとって、帰宅します。
食欲はすっかり失せていて、今日も、三食ヨーグルト。夜は、Reformhausで買った豆腐を冷ややっこで食べます。冷たくて、食べやすくて、大豆最高!でもそれほど食べれません。少しづつ口に運ぶので、時間もかかります。食欲はないし、口の中が違和感で辛い😫。水分補給にぬるま湯をそおっと飲みます。血の味が少しまだ混じっている気がします。
血餅がとれないか、戦々恐々としながら、歯磨きと軽いうがい(口をそおっとそそぐ感じ)をします。この日も午後から、痛み止めのせいか強い眠気にあい、数時間程うたた寝。夕方以降も、ゴロゴロします。子ども達の夕食は、手抜きさせていただきました。痛み止めを飲んで、就寝。
頼りになる痛み止め ↓
4.抜歯後2日目+過敏性腸症候群
痛み止めのおかげで、痛みはなし。でもそのかわりに、胃がむかむかして気持ち悪くなります。唇も剥けてきて、明らかに胃腸がやられている感じ。痛み止めの前に、あまり食べることができないので、胃を守るため、かわりに牛乳を少し飲むことにしました。また、水ばかり飲むのも少し飽きてきたため、紅茶も飲み始めます。紅茶と緑茶は口内炎に良いそうです。血はすっかり止まっていて、口の中から血の味はしません。でも口内炎がいっこうに治らない~😢、地味に辛いです。
下の親知らず抜歯後の穴は、赤黒い穴となっています。抜歯後3日連続、ヨーグルトが主食・・・。2日目も引き続き、三食ヨーグルトと、夜は、キウイを小さく切って、食べます。前歯で噛んで、飲み込む感じ。ちまちま食べるので、時間もかかるし、ますます気力が凹んでます。
そんななか午後、突然、過敏性腸症候群が襲ってきました!!😱😱😱。日頃から暴飲暴食しないよう、気を付けているのに、なぜか、不定期に襲ってきます・・・。こんな状況の時に限ってなぜ今なんだ・・・激しい腹痛に全身冷や汗びっしょり、座ってさえいられない激痛に意識が薄らいでくるので、頭部を守るためにいつも先に横になり、ひたすら痛みに耐えます。。今回は、口内を守るため嘔吐感もこらえます。抜歯に、過敏性腸症候群・・・酷すぎる・・・
5.抜歯後3日目
昨日、胃が気持ち悪かったため、思い切って、朝から痛み止めを飲むのも止めました。おかげで、日中、少し下の親知らず抜歯辺りがズキズキしますが、我慢できないことはない痛さだったため、痛み止めを飲まず我慢します。眠れないと困るので夜だけ痛み止めを飲むことにして、胃腸への負担を少しでも減らそうかと。夜はじゃがいも野菜スープ。念のため痛み止めを飲む前に、牛乳も飲みます。数か所ある口内炎が地味に辛い。痛み止めを朝と昼は控えたせいか、今日は眠気に襲われることはありませんでした。たまっていた用事を、無理しない程度にのんびり片づけます。
6.抜歯後4日目
一体いつまで、この痛みは続くのだろう・・・と不安に。痛み止めを飲まないでも我慢できる痛みまで、落ち着いたものの、まだ奥底から来るジンジンとした痛み。食事も引き続き、毎食ヨーグルト+紅茶。もし血餅がとれたら・・・と、不安でいっぱい。痛みと不安と食事があまりとれないことにより体力ガタガタの状態の日々です。
血餅とは、抜歯後の治癒にとても大切なもので、抜歯後のぽっかり開いた穴のところにできるもの。自然と退縮していくものだとか。ドライソケットになってしまうと、治癒期間が長引いてしまうのと、痛みも大変なことになるそうなので、ドライソケットにならないためにも、血餅が無理に取れてしまわないよう、心を配る必要があるそうです。あまりうがいをし過ぎないようにします。痛み止めを飲まないせいか、もう午後に眠くなる気配はなし。腫れも無し。
7.抜歯後5日目
痛みは、昨日と相変わらず、ジンジンとした痛みが続きます。我慢できない程度ではないけれど、地味に気力を奪う感じ・・・。やる気を削ぐというか。時折、ズキンと下の親知らずを抜歯した辺りが痛む。抜歯後の穴の周りは、外縁がうっすらと白い。内底ではないから、血餅がとれてドライソケットではないよね??膿んでないよね??と、よわよわの弱気モードに陥ってしまってます。
8.抜歯後6日目
昨日より、ぐんと痛みが軽くなります。下を向いたり、かがんだり、抜歯した辺りに血が集まるようなことをしてしまうと、ズキンと痛む。怖くて、食事は引き続き三食ヨーグルト生活😅 さぁ、明日は、病院にて経過観察の日。どうか問題ありませんように。ヨーグルト&スープ生活が続いているせいか、体力はガタ落ちです。